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輸出が法規制されているレニウムって何?特徴や法規制の内容を紹介

皆さん、レニウムという希少金属をご存知でしょうか?
レニウムの用途や性質を理解している方は多くはないでしょう。
レニウムには法規制がかかっている部分もあるので知っていて損はありません。
そこで今回は、レニウムの特徴や法規制についてご紹介します。

レニウムの特徴

レニウムは灰白色・銀白色の金属で、単体では最も硬いと言われています。
酸化力のあるものには溶け、比重は21.0です。
融点はタングステンに次いで高く、自然に存在する元素の中で最後に発見されました。

レニウムの歴史

1908年に小川正孝が43番目の元素を発見し、ニッポニウムと命名したが、43番目の元素は存在しないとされてこれは取り消されたました。
現在ではこの時発見されたニッポニウムはレニウムではないかと考えられています。
当時はX線分光装置という測量するための機械が手に入らなかったため誤って43番目の元素として発表され、後の測量の結果木村健二郎は「それはきれいなレニウムだった」と証言しています。
ニッポニウムに使用されるはずだった「Np」は人工的に作られた「テクネチウム」に使用され、43番目の元素はテクネチウムとなりました。

レニウムの用途

レニウムの用途としてはロケットノズルや超耐熱合金、質量分析計のフィラメント、高温熱電対、X線管ターゲットなど用途特殊なものが多いです。
希少な資源のためタービンブレードやタービンブレードの製造中に発生するスクラップはリサイクルされ、循環利用されています。

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レニウムの法規制について

レニウムは大量破壊兵器の開発に使用される恐れがあるため輸出の法規制があります。
レニウムは外国為替及び外国貿易法及び輸出貿易管理令(別表第一の二の項)によって輸出が規制されており、これによると「2014年9月15日よりレニウム、レニウム合金又はレニウムタングステン合金の一次製品であって、経済産業省令で定める仕様のものは、経済産業大臣の許可を受けなければ輸出できない。」となっています。

まとめ

レニウム歴史上日本と関係が深く、とても興味深い希少金属です。
レニウムは希少な金属で、ロケットノズルの材料などとして重宝されていますが、使い方を間違えば大量破壊兵器の開発にもつながる取り扱いに注意が必要な金属となっています。
今回はレニウムの特徴や歴史、法規制について紹介しました。
レニウムは身近にありませんが、金やプラチナなどの貴金属はアクセサリーの材料などとしてよく目にします。

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