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インジウムってなに?厚労省の安全衛生法によるインジウムの扱い方とは

インジウムという貴金属をご存知の方は少ないかもしれません。
1990年ごろまでは安全な金属として知られていたインジウムですが、2000年代から普及され始めた液晶ディスプレイや薄型テレビなどに使われている酸化インジウムスズによって、間質性肺炎を引き起こし死亡した例が報告されました。

これによってインジウムの健康への影響が懸念され、厚生労働省は、インジウム・スズ酸化物等の取扱い作業による健康障害防止対策を発表しました。

自分の身を自分自身で守るためにも、今回は、インジウムの特徴から扱い方までをご紹介します。

インジウムの特徴

インジウムはレアメタルに分類される遷移金属で、軟らかく、低い融点を持つ金属であることが特徴です。
以前までは日本が世界最大の産出国でしたが、資源枯渇を理由に鉱山が廃坑となりました。現在では中国が最大の生産国であり、日本は最大の消費国となっています。

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インジウムってどんな金属?価格相場は?

インジウムの用途

インジウムは、基本的に酸化インジウムとして活用されています。酸化インジウムは酸化スズとの混合物である酸化インジウムスズとして、タッチパネルなどの透明導電膜に使われています。さらに、インジウムは展性や延性に優れており、融点が低いという特徴を持つことから、無鉛ハンダとしても使われています。

インジウムの毒性

インジウムを体に吸入することによって、眼や気道を刺激し、咳や息切れ、嘔頭痛を引き起こしてしまいます。経口摂取すると吐き気や嘔吐、眼に入ると発赤や痛みを生じます。
WHOは、リン化インジウムはヒトに対して発がん性がおそらくある、と発表しています。

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インジウムの扱い方

厚生労働省は「インジウム・スズ酸化物等の取扱い作業による健康障害防止に感売る技術指針」を定めています。この指針によると、インジウム吸入を防ぐために遠隔操作での導入または工程の自動化を図ったり、酸化インジウムの粉の発散源は密閉または隔離する設備の設置を講じるよう決められています。

関連資料(厚生労働省サイト)
インジウム・スズ酸化物等の取扱い作業による健康障害防止に関する技術指針

まとめ

以上、インジウムの特徴から扱い方までをご紹介しました。液晶テレビやタッチパネルは今後もどんどん需要が高まる商品と言われています。しかしその裏側では、健康障害の恐怖と闘いながら作業されている方がいらっしゃるのですね。

K.G.B.では、全国対応でレアメタル買取・貴金属買取をしております。純インジウムも取り扱っておりますので、気になった方や何かお困りの際にはお気軽にお問い合わせください。

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