イリジウムの買取相場は?
いま、イリジウムを売ることを検討している場合、どのくらいの買取相場かわからず、試行錯誤している方もいるのではないでしょうか。そもそもイリジウムは、どのような特徴を持つ金属で、どのぐらいの金額で売れるものなのでしょうか。イリジウムの買取を希望されている方は、ぜひイリジウムの貴金属としての特徴を知っておくのをおすすめします。そこで今回は、イリジウムの概要や特徴、買取相場を解説します。
イリジウムとは?
イリジウムはレアメタルの一種です。金属の中で、最も腐りにくく、硬い特徴を持つ一方、もろい性質を持っています。
イリジウムの使用用途は、コンパスや万年筆などのほか、衛星携帯電話などがあります。
衛星携帯電話とは、イリジウム端末同士の通信を地上のネットワークを経由せず、衛星を経由して行うものです。イリジウム端末と、固定電話や携帯電話などとの通信は、アメリカに存在する地球局を経由して一般電話回線と接続するのが一般的です。
このようにイリジウムは、あまりその名を聞くことはありませんが、意外と身近なところで多く活用されている金属なのです。
●インジウムとの違い
イリジウムについて調べていると、「インジウム」という似た名前の金属名も出てきて、どう違うのか不思議に思うかもしれません。インジウムもレアメタルの一種ですが、もちろんイリジウムとは異なります。この2つの金属の大きな違いは、特性と使用用途です。
インジウムとは、やわらかく、融点の低い金属です。液晶パネルや無鉛はんだ、太陽光パネルや発光ダイオードなどに使われています。
インジウムが消費されるときは、ほとんどの場合、酸化インジウムと酸化スズの混合物「ITO(酸化インジウムスズ)」として消費されます。ITOは透明導電膜で、テレビの液晶を作るのに必要な材料です。先の太陽電池も透明導電膜を通して光を取り入れています。
また、はんだ、ボンディング材としては、金属同士の接合に使用されます。
一方でイリジウムは、このインジウムと比べると耐熱性に優れていることから、工業用のるつぼや自動車の点火プラグ電極にも使えるほどです。王水にも溶けないくらいの耐食性や耐摩耗性の特徴もあり、万年筆のペン先や、プラチナの割金として、結婚指輪の強度を上げるのにも使用されています。
●イリジウムで被曝する?
ところで、イリジウムについて調べていて、「被爆」の可能性についても気になった方もいるかもしれません。確かにイリジウムには、被爆の可能性があります。
被爆する可能性があるのは、人工的に作られた「イリジウム192」です。天然資源のイリジウムでは被爆の可能性はありません。
「イリジウム192」は、非破壊試験に利用するために、放射線を当てて作られたものです。実際に使い方を誤ってしまい、被爆してしまった事例があります。
関連ページ
インジウムとイリジウムって何?それぞれの特徴と違いを説明します
イリジウムは本当に危険なのか?イリジウムの危険性について
白金とイリジウムの違いについて貴金属買取店がお教えします
イリジウムの形状・形態
イリジウムの買取をしてほしいと考えている場合、イリジウムはどのような形状・形態で買い取りを行っているのか気になっていませんか? そこで、弊社でイリジウムの買取を行っている形状について解説します。
●イリジウム粉末
いわゆる粉末状、パウダー状のイリジウムです。樹枝状になっているのが特徴で、一次粒子が細かいです。焼結性に優れています。焼結性とは、その材料の融点以下の温度で熱したときに、密着して固結する度合いのことです。
●イリジウムるつぼ
るつぼとは、さまざまな材料を入れて製造するために使われる高温に耐えられる容器です。バケツ状に加工したものが一般的な形です。イリジウムは、先にも述べた通り、硬くて耐食性や耐摩耗性に優れていることから、るつぼによく使われています。このイリジウムるつぼも買取の対象になります。
●イリジウム線
イリジウム線とは、イリジウムの金属線材のことです。イリジウムだけのものやイリジウムと他の金属の合金などがあります。
イリジウムの買取相場
弊社では、イリジウムの買取も行っています。どのくらいの相場で買取されているのか気になる方へ、買取価格の参考事例をご紹介します。
●イリジウムの買取価格の参考事例
イリジウム粉…86万円
イリジウムるつぼ…18万円
イリジウム線…12万円
これらはあくまで一例となります。グラムによっても異なりますので、実際には査定後に、買取価格が決まります。
まとめ
いかがでしたでしょうか。イリジウムは買取が行える可能性の高い素材です。弊社でもイリジウムの買取を行っておりますので、イリジウムの買取をご希望されている場合には、ぜひお気軽にご相談ください。
関連ページ
イリジウム系金属スクラップ買取に関するページ