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酸化ルテニウムの導電率ってどれくらい?

酸化ルテニウムをご存知でしょうか。
ルテニウムの化合物の一種である酸化ルテニウムは、実は金属に似た導電率を持つ物質です。
今回はルテニウムという金属についてより詳しくお伝えするため、酸化ルテニウムについてご紹介します。

ルテニウムとは

ルテニウムとは白金族元素のでレアメタルとして知られる金属です。
硬く脆いのが特徴的で、常温で安定した金属でもあります。
ルテニウムは触媒やペン先・電解工業の分野などで利用されることが多いです。
また、ルテニウムはメッキにも利用されることがあり、黒ルテニウムによる塗装は濃いグレー色です。

ルテニウムの最大の特徴は、HDDの記録容量の増加に大きく貢献した点です。
ルテニウムがHDDに利用される以前、HDDの記録量を増加させる方法は平行方向の磁気信号の密度を高くすることでした。
しかし、この方法による記録量の増加は問題を抱えていました。
というのも、磁気信号の密度を高くし過ぎてしまうと、安定したデータ保存をHDDが行えなくなったのです。
そこで新しく考えられたのが、平行方向ではなく垂直方向の磁気信号の密度を高くすることです。
ここで登場するのがルテニウムです。
ルテニウムをHDDの記録層の下地に利用することで、磁気信号を垂直方向へ並べることができ、安定したHDDの記録量の増加を実現することに成功しました。

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酸化ルテニウムとは

ルテニウムには化合物があり、その一つが酸化ルテニウムです。
酸化ルテニウムには2種類あり、それは酸化ルテニウムⅣと酸化ルテニウムⅧです。
前者は抵抗温度計やチップ抵抗器として用いられることが多く、後者は金属や化合物を生成する際の中間対として利用されたり、人の脂と反応して変色する性質を利用して指紋検出に利用されたりします。

酸化ルテニウムの導電率について

酸化ルテニウムは導電成分として頻繁に用いられる化合物です。
酸化物である一方で、酸化ルテニウムの導電率は1/3×10^(-7)Ωmと、金属に似た導電性を持つので、導電成分として利用されます。
酸化ルテニウムの導電性は、厚膜抵抗体に利用されることもあります。
厚膜抵抗体としての利用とは、具体的にはセラミックスなどの絶縁体によって形成された基板に、酸化ルテニウムを利用した抵抗体ペーストを印刷・乾燥・焼成することで電子回路形成部品を形成することです。

まとめ

今回はルテニウムという金属についてより詳しくお伝えするため、酸化ルテニウムについてご紹介しました。
ルテニウムの様に、金属ひとつにも様々な用途があります。
私たちは多種多様な金属の買取を行っています。
「この金属、処分の仕方がわからない」
「これ、もういらないし売りたい」
とお考えの方は、ぜひお気軽にご相談ください。

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