相場天気予報MARKET FORECAST

特にイベントのない中、唐突な黒田発言で為替相場が急変しました。

黒田日銀総裁が国会で「さらなる円安はありそうにない」と発言。

日銀総裁からの直接的な円安けん制・口先介入に市場は大きく反応し、為替が124円半ばから一気に122.5円まで約2円飛びました。

その後黒田総裁は円安けん制の意図はなかったと釈明していますが、G7直後というタイミングで、米国のドル高抑制の要望と合致することを考えれば、確信犯であることは明白でしょう。

また、市場としても急激な円安に対する調整時を窺っていた所であっただけに、黒田発言を足掛かりにしたような節もあります。

ただ、利上げが目前の米国に対し、更なる金融緩和が期待されている日本と、大きな流れとしてはドル高円安という事に変わりないでしょう。

貴金属は円高ドル安に加え、ギリシャの不透明感もあり上昇。金は一時1190ドルを越えましたが、その後1180ドル半ばまで抑えられています。欧米の長期金利が上昇しており、上値が重いですね。

国内貴金属価格は円高の動きが勝り下落。為替市場の動揺は暫く尾を引きそうで、ドル建て貴金属価格より為替相場で値が動きそうです。