相場天気予報MARKET FORECAST

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閉塞感

UPDATE
2012.08.22
GATEGORY

昨日は欧州の不透明感が増したことからリスク回避市場。
ユーロ圏財務相会合が開催され、スペイン支援が決定。内容については疑問符が付くものの、支援決定の報でスペイン10年債利回りは一時7%を下回る水準まで低下。
もともと何も決められないであろうと思われていた今回の会合だっただけに、こんなものでしょう。
問題は救済国ドイツで起こりました。ESM(欧州安定メカニズム)の発足を目前にし、ドイツ憲法裁判所はESMに反対するグループが違憲であると提訴している問題の審理に応じることを決定。また、判断を下す日程について明確にしなかった為、ESM立ち上げが遅れるとの懸念が広まりました。
ドイツ議会は6月にESMを承認しているので、いまさらひっくり返ることはありえませんが、ただでさえ危機対応の遅れが事態の深刻化を招いてきている中でこの躓きはいただけません。しかし、欧州は一事が万事、すべてがスムーズに進むことがありません。これはもうEUの構造的欠陥というより欧州人特有のプライドなど性格的意味合いの方が強いのではないかと感じます。欧州が一枚岩になることは至難の業です。

欧州だけでなく、米国・日本、中国をはじめとする新興国の景気減速感も非常に強まってきました。新興国では中国に次ぐ人口を誇るインドの急ブレーキが目立っています。
今年のGDPは5%台にまで落ち込むことが予想され、深刻なルピー安から貿易赤字が止まりません。金需要においても世界一の座を死守してきましたが、今年は中国に奪われることになりそうです。インドの現物を中心とした金需要の縮小は金相場にもじわじわと影響を与えてくるでしょう。
気になる話として、いまダイヤモンド市場が暴落しています。
新興国を中心とした需要の高まりで急騰し、このところは堅調な値動きをしていましたが、中国の購買意欲が低迷していることや金と同じくインドの需要減退が大きな要因となり値崩れが進んでいるようです。
また、ダイヤモンドだけでなく、原油をはじめ非鉄系商品全体の相場が冷え込んでいます。世界的な経済不況により新規着工や設備投資などが著しく減っているようです。一時のインフレ懸念も沈静化し商品市場は投資先としての魅力が低下しています。低迷する商品市場において貴金属はマシな部類に入りますが、市場全体の落ち込みは貴金属が上昇するうえで足を引っ張ることになるでしょう。この閉塞感はいつまで続くのでしょうか?

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