相場天気予報MARKET FORECAST

木曜日にサウジをはじめとする湾岸諸国がイエメンに軍事介入したことで俄かに地政学的リスクが高まりましたが、事態に進展がなかったことで市場はクールダウン。

突発的に急騰した部分が剥落し、原油急落に引きずられ貴金属も下落。金は1200ドルを再び割り込んでいます

地政学的リスクについてはインパクトが重要。初動の反応が強い分、追加的なインパクトがなければ直ぐに織り込まれることになります。今後、イランの直接介入やサウジ地上部隊投入、米軍参戦などの事態が起こらなければ、大きく材料視されることはないかもしれません。

週末の注目イベントとしてイエレンＦＲＢ議長講演がありました。

注目される利上げについては、年内の利上げ開始を示唆しながらも、利上げペースには慎重姿勢を示し、状況によっては利上げの停止、引き下げもあり得ると発言。

また、米経済は歴史的に見て極めて弱く、失業率改善を維持するためには低金利を必要としている。インフレ率もまだきわめて低いとの認識を明らかにしました。

特に目新しい内容はなく、市場への影響も限定的です。あえていえば市場の認識は間違いではなかったという事。

今週は週末に米雇用統計を控えたイベントウィーク。年度末・月末もはさみ、忙しく動きそうです。