相場天気予報MARKET FORECAST

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サプライズ続きの週

UPDATE
2013.11.10
GATEGORY

サプライズ続きの週となりました。

 

先ず11/7のECB理事会での利下げ。インフレ率は低迷しているものの、既に金利は0.5%と過去最低となっており、切り札ともいえる利下げは温存されるとの見方をされていました。ところが結果は予想外の0.25%利下げ。欧州各地で高まる失業率など圧力も多かったようです。

 

そして米国では第3・四半期GDPが発表され、+2.8%と市場予想+2.0%を上回る強い結果となりました。前期+2.5%からも加速しており、懸念されていた債務上限問題による政府機関閉鎖の影響を感じさせない数字です。しかし、詳細に内容を検証すると個人消費支出や民間設備投資などは大幅減少しており、全体の数字を押し上げたのは在庫変動。つまり一方的に楽観視できるほどの内容ではないことを考慮しなくてはいけません。

 

 

 

翌11/8は、欧州でフランスが格下げされました。米格付け会社S&Pは、低成長が財政改善の足かせになるとの見方からフランスの格付けをAAに引き下げ。

これにより前日のECB利下げで弱含んでいたユーロはさらに急落することとなっています。

 

対照的に米国発表された雇用統計は、前日のGDPに続き予想外の改善。非農業部門雇用者数は前月比20万4000人増となるビックサプライズ。市場予想12万人増をはるかに上回り、節目となる20万人も越えてきました。前月の数字も上方修正されており、ここまで強い結果となるとは完全に予想外です。

GDPと併せ、12月緩和縮小の可能性が大いに高まることとなりました。

 

非常に強い結果が続く米経済指標ですが、これについてバーナンキFRB議長がコメント。

「米労働市場はきわめて多くの緩みが存在しているが、経済指標は実態を正しく反映していない可能性がある」との見解を示しました。行き過ぎた米経済回復期待にブレーキを掛ける発言内容であり、景気見通しについての慎重な姿勢を崩していないことをアピールしています。来週はイエレン次期FRB議長の発言も予定されており、FRBの真意を測ることになります。

 

 

 

これだけのサプライズが続きましたが、短期的には貴金属相場にとってすべてマイナスです。暴落してもおかしくなかった貴金属相場は、下落はしたものの、サプライズのインパクトと比較すれば下落は限定的ともいえるものとなりました。ただ、雇用統計の影響はまだ世界を一巡しておらず、週末を挟み一連の流れを市場がどう評価するのか見物です。

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